フランス ■□ Cyrille le Moing □■ ロワール
シリル ル モワン |
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● 素晴らしいロワールのワインをご紹介します。昨年のご紹介時も、大きな反響をいただきましたシリル・ル・モワン・・・この名前は覚えておくべきでしょう。是非ご購入をご検討下さい。久々の大物!一押しです!
| 「まるで19世紀の人のような生き方!?」 シリル・ル・モワン |

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「広々とした自然が大好き。だから農業を選んだ。ワイン造りは原料を生かした『醸造・熟成』が加わるから一層複雑になる。」
ロワール地方アンジュ地区に居を構えるシリル・ル・モワン氏は、2003年VTからワイン造りを始めた新鋭の醸造家です。もともとパリで絨毯などのセールマンをしていましたが、より自然に近いところで暮らして生きたいと、この地区で最も有名な自然派ワインの生産者マルク・アンジェリ(フェルム・ド・サンソニエール)のもとを尋ね、ワイン造りを学びました。マルク・アンジェリのカーヴへは車で僅か10分ほどで、しばしばお互いのワインを試飲し、ワイン造りのアドバイスを受けていると言います。
シリル氏を訪ねるとその繊細な人柄に大変驚かされます。神経質ともいえるほどあらゆる仕事、しぐさが丁寧で綿密です。また彼の生活や嗜好は非常に古典的で、前近代的。食事においても味わいの強いものを好まず、素材の味わいと塩だけの素朴な旨みを好み、TVは天気予報だけしか見ないなど、奥様をして「まるで19世紀の人かと思ったわ」と言われるほどです。そんな彼の人柄はワイン造りにも如何なく表れています。
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<栽培>
現在所有する畑は2haほど。この広さが彼にとっては仕事を隅々まで行き渡らせる事のできる最大の広さだということです。また一部の畑を同じ村に住む自然派ワイン生産者オリヴィエ・クザン氏から借り受けています。トラクターを所有していない彼は、小さな耕耘機を駆使して畑を耕し、その他の作業も全て人の手で行います。栽培は「ビオロジック」を採用しており、彼の畑には青々とした雑草が茂り、柔らかい健康的な土が広がっています。また所有している畑はどれも樹齢が高く、南向きの斜面という恵まれた環境から凝縮感の高いエキス分の強いブドウが得られます。 |
<醸造>
醸造においては(よく洗浄した)木製の圧搾機で圧搾したあと、天然酵母によって自然と発酵が始まるのを待ち、SO2を用いること無く発酵・熟成を行います。補糖・補酸といった人為的介入は行わず、発酵の進行も自然に任せるために、ヴィンテージによっては1年以上にわたって発酵し続ける場合もあります。夏をまたぐ熟成や瓶詰めのタイミングによって若干のSO2を加えボトリングされます。 |
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| ●N.V.(2006)le Ponge Rouge V.d.T. |
| ル・ポンジ・ルージュ |
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2009/01/17 up
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【ガメイ・・・って言われなきゃ判らないでしょう。タンニン感がしっかり有ります!凝縮感も素晴らしい!】
皆さんが普通に想像される、淡く赤い色合いの液体は、グラスの中には有りません。どちらかというと紫に黒味が入った色合いで、凝縮感が高く、なんとしなやかなタンニンを感じさせてくれます。
しかし、ボルドーのような分厚く無愛想なモノではなく、一瞬収斂させては「スパッ」と消えます。果実は意外にも赤みを帯びた小さな粒を磨り潰したものが中心で、たっぷりの石灰系ミネラルとともに、やや粒々感を残しながら消えてゆきます。かなり飲み応えの有る味わいです。
エージェント情報
平均樹齢50年のガメイ100%。西向きの斜面に位置する0.3haほどの畑で砂利の多い土壌。収穫量が僅か20hl/haという驚くべき水準で、アンジュにあってここまでの低収量のガメイは大変珍しい。実際テイスティングするとかなり厚み、タンニン、酸、骨格があり、およそガメイとは似つかわしくない味わいです。醸造は、まず房丸ごとを800Lのステンレスタンクに入れて、自然酵母によって発酵。マセラシオンの間は、手や足で優しくピジャージュする。熟成は220Lの5年樽に移し、澱引きを行わずに静かに行う。亜硫酸は、2006年に関しては瓶詰めまで無添加。味わいは、まず強靱なタンニンと果実味の強さが感じられます。その後にスパン!と抜ける鮮やかなフルーツのフレーバーが感じられ、このワインが、ガメイであることを思い出させてくれます。もっとも、緩い味わいのガメイとは全く正反対の硬派な印象で、長期の熟成に耐えれるだけのポテンシャルを感じます。
※お詫び※
以前のご案内の中で、亜硫酸をマロラクティック発酵後及び瓶詰め時に使用と記載がありましたが、2006年に関しては瓶詰めに至るまで無添加であることがわかりました。慎んでお詫び申し上げます。 |
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| ●N.V.(2006)Grolle Noire Vin de Table |
| グロール・ノワール・ルージュ |

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2009/01/17 up
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【これも素晴らしい!重厚感とフラワリーさが同時に出てきます!】
通常ならロゼ・ダンジュにするグロロー種を、赤ワインに仕立てています。面白いのは、とっても重いニュアンスと、とっても軽いフラワリーなニュアンスが存在することですね。白ワインでは結構感じる場合が多いのですが、赤ワインでは余り強く感じることは無いです。
ややジャミーながら全くのドライで、マンモス級のミネラルと黒い小果実の集合体を感じます。ボディは比較太めでしっかり有り、やや粒々感を感じさせながらの余韻です。その余韻中には果皮の中の(リースリング種などに感じられる)ゴムっぽい要素や様々なスパイスが取れます。変わっているっちゃ変わってますし、味わいも良いのが・・・とても面白いです。美味しいと思います。飲んでみてください!
エージェント情報
平均樹齢65年にも達するグロロー・ノワール100%。ワイン名の「グロル」地元の古いフランス語で「カラス」を意味しグロロー・ノワールの色調が似ている事からこの名が付けられました。グロローはロゼワインで無ければアンジュのアペラシオンを取得することができませんが、シリル・ル・モワン氏はこの品種の濃密でスパイシーな風味をいかすため赤ワインとしてリリースしています。収穫量は34hl/haで全て手摘みにて収穫。
マセラシオンの間に足や手で優しくマッサージするようにピジャージュを行い、あくまで自然な果実の旨みを引きだします。その後400Lの5年樽にて熟成され瓶詰めされます。亜硫酸はマロラクティック発酵後に極少量を使用。グラスに注ぐと黒に近い紫の色調で、香りにもぐっと重い凝縮したニュアンスを感じます。スパイスのような香ばしい風味と花のエキスを凝縮させたフローラルな風味があり、フレッシュさと完熟したブドウの旨みの両方がバランス良く楽しめます。余計な飾り付けの無いピュアなエキス分が楽しめる実直なシリル氏そのものの味わいです。 |
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| ●2006Anjou Rouge le Pin Perdu |
| アンジュー・ルージュ ル・パン・ペルデュ |

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2009/01/17 up
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【暑い時期にもぴったりの3アイテム!是非ご検討ください。】
カベルネ・ソーヴィニヨン・・・というよりは、若干フランっぽいニュアンスを感じさせてくれるアロマです。土地の香りなのかな?と思いますが、繊細さと太さの有るアロマです。こちらもミネラル感は半端無く存在し、ボディはややスタイリッシュながらも、落ち着いた重厚さを見せます。現在はむしろ中域よりも高域と低域にアクセントが有り、カベルネ系の品種を暗示しているように思います。
黒味と赤みを持つベリーが中心で、ワイン的に飲むにはやや早いようなタイミングでは有りますが、時期的にかなり暑いですから、このスタイリッシュさは喜ばれるんじゃないかな?と思います。
この同価格帯に3種類、すなわち、ガメイ、グロロー、カベルネが有りますので、比較すると面白いと思います。なかなか品種を取るのは難しいですが、同地域の産での比較は機会が無いと思われますので、ソムリエを目指す方やワインのお勉強をしたい、とお考えの方にもお奨めいたします。味わいも素晴らしいと思います。
エージェント情報
西向きの斜面に位置する0.3haほどの畑で平均樹齢7年の若木のカベルネ・ソーヴィニヨン100%。樹齢の若い木ながら収穫量は18hl/haという少なさでボルドーの1級シャトーの半分以下という水準です。凝縮感と骨格のしっかりとした味わいながら、清涼感や飲み心地のよさもあり、力強さと繊細さを併せ持ったワインです。熟したベリーの風味が豊かで、酸と果実味のバランスの良い秀逸な味わい。醸造は、まず房丸ごとを800Lのステンレスタンクに入れて、自然酵母によって発酵。熟成は400Lの6年樽に移し、澱引きを行わずに静かに行います。亜硫酸は、2006年に関しては瓶詰めまで無添加。いわゆるカベルネ・ソーヴィニヨンのイメージとは全く違う、繊細さと力強さに満ちた新しいワインで、飲む人に心地よい喜びをもたらしてくれます。 |
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| ●2006Anjou Rouge le Bois du Gland |
| アンジュー・ルージュ・ル・ボワ・デュ・グラン |

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2009/01/17 up
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【ちょっと硬いので早めの抜栓をお願いします!】
これは重厚・・・です。さすがに赤のトップ・キュヴェだけのことは有ります。ル・パン・ペルデュも2006年はアンジューAOCが取れましたが、ワイン自体の大きさが違いますね。
芯がしっかり有って、底が深く、エキスがきっちり出ています。味幅も広く、色合いのグラデュエーションも素晴らしい!しかしながら抜栓直後はやや硬いので、早めに(30分ほど前までに)抜いていただくか、9月以降に楽しまれるのが良いでしょう。とても美味しいと思います。日本への入荷はかなり少ない・・・というよりも沢山は造れないらしいので、気になる方はお早めに!ポテンシャルが価格を大きく超えていると思います。
エージェント情報
南向きの丘の上部に位置する僅か0.1haの畑から収穫されるカベルネ・ソーヴィニヨン100%のキュヴェで平均樹齢は50年(2006年は樹齢80年のヴィエイユ・ヴィーニュが50%加わっている)。粘土質が少なく砂の多い土壌のため水捌けが良いのが特徴です。完熟を待って収穫するため場合によっては2回にわけての収穫を行います。その結果15hl/haという高い凝縮度を誇るブドウが得られます。その完熟したブドウを房丸ごとステンレスタンクに入れて発酵させ、足及び手で優しく丁寧にピジャージュします。熟成は
220Lの3年樽を使用し14ヶ月ほど。その間澱引きなどは行わずに静かにワインが育つのを待ちます。
味わいは、熟れたカシスやワイルドベリーの風味があり、厚みのある骨格と隙のない繊細なタンニンが印象的です。力強さをしっかりと感じる一方で、柔らかなタッチの口当たりと余韻に広がる鮮やかな果実味が心地よいバランスの良い味わいです。「ル・ボワ・デュ・グラン」は畑の傍らに位置する「ミズナラの森」に由来します。 |
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| ●N.V.(2006)Schistes Blanc V.d.T. |
| シスト・ブラン |
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2009/01/17 up
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【これがソーヴィニヨンなら、普通のサン=セールは??・・・】
ロワール中流域のアンジューからさらに河を遡ると、ソーヴィニヨン・ブランの聖域である上流域、サン=セール地区とプイィ=フュメ地区に出ます。
美味しいサン=セールを捜して幾年月・・・、未だに満足できる仕上がりのものには出会えません。しかし、エレガントで華やかなスタイルとはかなり異なるものの、シリル・ル・モワンのシストは、サン=セール対岸のプイィ=フュメ並みの重厚さを感じさせてくれます。
重いのが良いのか、軽やかなものが良いのかは、好みやマリアージュで変わってきますが、重いにせよ野暮った過ぎるのは敬遠したいですし、ペラペラで中身を感じない、思わず余韻で顔をしかめてしまうような軽いものも御免ですよね。ましてや、ソーヴィニヨンに出やすい「猫のオシッコ」的な香りがぷんぷんしていると、品種こそ当て安いにせよ、飲みにくいものに成りかねません。
この重厚な「シスト」は、柑橘系の色様々なフルーツに硬派なミネラルをたっぷり持ち、ねっとりしたゴク味たっぷりな本格派です。確かにディディエ・ダグノーのようなパリンパリンの鉄火面ぶりまでは行かないので、今でもとても美味しく飲めますし、何よりもフルーツ感がしっかりしていて強いのが嬉しいです。美味しいと思います。飲んでみてください!
エージェント情報
僅か0.3haの畑、樹齢35年のソーヴィニヨンブランで、土壌はキュヴェ名の通りのシストで、硬質なミネラル感をワインに与えています。この畑はオリヴィエ・クザンから借りているもので、いわば血統書付きの自然派畑と言えます。収穫は、当然ながら手摘みで、あらゆる畑での仕事を経て自然に収量を27hl/haまで落としています。醸造は、圧搾した果汁は澱下げせずに直接木樽に入れ、自然酵母で発酵。圧搾後の澱下げをしないため旨みが強くなります。樽は通常よりやや大きめの400Lの6年樽を使用し、発酵と熟成をあわせて12ヶ月。期間中は、バトナージュも、澱引きもしません。亜硫酸は、瓶詰め前に極少量を使用。口に含むと厚みのある果実味がまず感じられ、その奥にソーヴィニヨンブランらしい柑橘系のニュアンスやフルーツを感じます。しかし、すぐにたっぷりミネラルが口の中に広がり、硬質で清涼感のある味わいとなります。このワインの驚くべき点は、ブドウのポテンシャルの高さで、抜栓後もかなりの時間その魅力を維持しています。ワイン名の「シスト」はブドウ品種の風味より、土壌成分のシストのほうが味わいに強い特徴を与えている為、名付けられました。 |
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| ●2006Anjou Blanc les Gains de Maligne |
| アンジュー・ブラン レ・ガン・ド・マリネ |
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【これは素晴らしい!・・・】
抜栓直後はやや酸化したニュアンス・・・閉じたまま、なかなか変化しないかな?と思ったら、そこから徐々に膨らみ出しました。ゆっくりゆっくり・・・です。エージェントさんの情報では「白桃」と言っていますが、noisy
的には「黄桃」そのもの・・・ですので、むしろエージェントさんのテイスティングされた時期よりも熟成が進んで、むしろ硬くなっているのだと思います。
しかしながら、そこからの変化はスピードがえらく遅いものの、確実に開く方向に有り、また、同じロワールの雄、ニコラ・ルナールやクリスチャン・ショサールのシュナン・ブランとも、かなり方向性を異にするものです。それでも、はちきれんばかりに膨らもう・・・とするボディに、このワインの凄さを感じています。
・・・で、何とか結論まで持って行きたいのはやまやまなんですが、これを書いている今日が、ちょうど2日目で、完全なチェックが出来ていません。それでも、この「張り」は只者ではないことは、充分に伝わってきました。
とてもがぶがぶ飲めるワインでは無く、味わいながらゆっくりと楽しむシュナン・ブランです。実に秀逸!飲んでみてください!
エージェント情報
シュナンブラン100%。穏やかな南向きの斜面に位置する区画で平均樹齢が45年と非常に高いのが特徴。収穫は全て手摘みで行われ、ブドウの熟度に応じて2度にわけて収穫することもあります。収穫量は僅か25hl/haで、完熟したブドウから造られます。圧搾後、澱下げを行わず木樽で発酵させるため非常に
旨みの強い味わいに仕上がります。その後220Lの5年樽にて熟成をさせ12ヶ月ほどで瓶詰めされます。
亜硫酸は、マロラクティック発酵後と瓶詰め前に極少量を使用。味わいは、白桃や柑橘系の熟した果実の旨みがぐっと詰まっており、アンジュのシュナンブランらしい、爽快感もあります。ボリュームはしっかりとしていますが、残糖感もなくクリアでふくよかな果実味が楽しめます。 |
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| ●N.V.(2005)Schistes Blanc V.d.T. |
| シスト・ブラン |
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| ●N.V.(2005)le Ponge Rouge V.d.T. |
| ル・ポンジ・ルージュ |
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【さすがのシリル!とても冷たいテクスチュアがシャリシャリしてカキ氷のようです!】
前回のご紹介の時、以下のような文章でグロロー種の赤ワインをご紹介していました。そのニュアンスがそのまんま・・・、このシスト・ブランとル・ポンジ・ルージュに言い換えられます。
前略
そして、何より素晴らしいのは、このグロール・ノワールだけに言えることではなく、全ての彼のワインに言えることですが、
「冷涼な果実感」
が凄いんです。実に冷たい・・・。凍っているようにさえ感じる果実感なんです。
その理由には、おそらく、全く必要の無い温度変化をさせていない、ということ。ほぼ完璧な温度管理が施されているのでしょう。付加された温度、積み上げられた温度を感じることが出来ません。
そんな、氷のような美しさの有るグロロー・ノワールなんですが、むしろ(とてもドライで)ジューシーで、ピュアで、余韻が長いんです。信じられないかもしれないけれども・・・長いんです。
後略
◇VDT シスト (2005) シリル・ル・モワン
昔の(2003年以前の)クーレ・ド・セランを思わせるような、氷のような、鋼のような、クリスタルのようなミネラルを束にしたような石灰感を持つソーヴィニヨンです。シャリシャリとして溶け出した氷に、柑橘や白・黄色・淡い朱色のフルーツのニュアンスが混じり、大昔、ハワイはオアフ島で、強い日差しの中でキーンと冷えるレインボー・クラッシュド・アイス(だったかなぁ?)を思い出しました。もっとも、そんなシロップ的な果実感ではなく、限りなく生に近いものです。かなり旨いです。
●VDT ル・ポンジ ガメイ (2005) シリル・ル・モワン
これは脅威のガメイ。ボージョレのガメイも全く歯が立たないぞ、と思わせるような硬質なミネラル感は、シリル・ル・モワンのワイン全てに共通している。果皮の存在感が占める割合を想像すると・・・果皮と果汁を逆転させない限り・・・無理!きっとシリルのガメイは、そんな比率に仕上がっているんだろう・・・(冗談ですよ)。
それにしてもこの果皮の凝縮さ、空恐ろしいものがある。複雑感に溢れ高貴・・・という訳では無いが、メインディッシュに僅かに乗せられているトリュフや、ベルーガが、もしメインの量と逆転していたらどう思うだろう。そういうことです・・・。かなり凄い。でも滅茶苦茶品格がある訳では無い。それでもかなり旨い。
シリルのワインは、どこか愚直で、素朴で、でも心に沁みる。実際にとても美味しいし、感動を生む味わいだ。何より身体がそのように感じていることに気が付くだろう。そして心が満たされるんですね。飲んでみてください。きっと・・・はまります。
| エージェント情報 |
○VDT シスト (2005) シリル・ル・モワン
僅か0.3haの畑、樹齢30年のソーヴィニヨンブランで、土壌はキュヴェ名の通りのシストで、硬質なミネラル感をワインに与えています。この畑はオリヴィエ・クザンから借りているもので、いわば血統書付きの自然派畑と言えます。収穫は、当然ながら手摘みで、あらゆる畑での仕事を経て自然に収量を23hl/haまで落としています。
醸造は、圧搾した果汁は澱下げせずに直接木樽に入れ、自然酵母で発酵。圧搾後の澱下げをしないため旨みが強くなります。樽は通常よりやや大きめの400Lの6年樽を使用し、発酵と熟成をあわせて12ヶ月。期間中は、バトナージュも、澱引きもしません。亜硫酸は、乳酸発酵後とビン詰め前に、分析結果に応じて極少量だけ使用します。
口に含むと厚みのある果実味がまず感じられ、その奥にソーヴィニヨンブランらしい柑橘系のニュアンスやフルーツを感じます。しかし、すぐにたっぷりミネラルが口の中に広がり、硬質で清涼感のある味わいとなります。このワインの驚くべき点は、ブドウのポテンシャルの高さで、抜栓後もかなりの時間その魅力を維持しています。ワイン名の「シスト」はブドウ品種の風味より、土壌成分のシストのほうが味わいに強い特徴を与えている為、名付けられました。
※この2005年が初ヴィンテージのワインです。 |
●VDT ル・ポンジ ガメイ (2005) シリル・ル・モワン
収量が僅か20hl/haという驚くべき水準のガメイ。アンジュにあってここまでの低収量のガメイは大変珍しい。実際テイスティングするとかなり厚み、タンニン、酸、骨格があり、およそガメイとは似つかわしくない味わいです。
醸造は、まず房丸ごとを800Lのステンレスタンクに入れて、自然酵母によって発酵。マセラシオンの間は、手や足で優しくピジャージュする。熟成は225Lの古樽に移し、澱引きを行わずに静かに行う。亜硫酸は、乳酸発酵後に極少量を使用します。
※この亜硫酸の添加に関しては、発酵や熟成終了のタイミングや瓶詰めの季節・気温などのタイミングが合えば必要ないと考えているようです。ただ、彼のように資金や設備を持たない生産者がSO2を完全に添加しないのは、出荷までの管理の問題などで難しいようです。
味わいは、まず強靱なタンニンと果実味の強さが感じられます。その後にスパン!と抜ける鮮やかなフルーツのフレーバーが感じられ、このワインが、ガメイであることを思い出させてくれます。もっとも、緩い味わいのガメイとは全く正反対の硬派な印象で、長期の熟成に耐えれるだけのポテンシャルを感じます。
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| ●N.V.(2005)Grolle Noire Vin de Table |
| グロール・ノワール |

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【うわお!素晴らしいですぅ!】
ロゼ・ダンジュをご存知ですよね。あのAOCワインに使用される品種がグロロー種です。まあ、ある意味、安ワインに使用されてきた品種です。マルク・アンジェリ氏もまた、違う角度からグロローを見つめていますが、シリル・ル・モワンも、AOC法を無視した形での自分の理解を形にしています。それがまたレベルが高い!
まず、色調がかなり濃いです。
「おいおい、グロローってこんなに色が出るのかいな!」
ちゅう位、黒味の強い色合いです。それにかなりスパイシー!・・・・あれ?下手にこの言葉を使うと駄目かな?まあ、気にしないで下さい。
そして、何より素晴らしいのは、このグロール・ノワールだけに言えることではなく、全ての彼のワインに言えることですが、
「冷涼な果実感」
が凄いんです。実に冷たい・・・。凍っているようにさえ感じる果実感なんです。
その理由には、おそらく、全く必要の無い温度変化をさせていない、ということ。ほぼ完璧な温度管理が施されているのでしょう。付加された温度、積み上げられた温度を感じることが出来ません。
そんな、氷のような美しさの有るグロロー・ノワールなんですが、むしろ(とてもドライで)ジューシーで、ピュアで、余韻が長いんです。信じられないかもしれないけれども・・・長いんです。
あ、これも書かないほうが良いのかな・・・ちょっとマルベックに似たニュアンスも感じます。(あ〜ぁ、ほら、引いちゃった・・・)
で、美味しいのか美味しくないのか・・・ですが、noisy はめちゃんこ旨いと思います。好みは人それぞれですから想像など出来ませんが、noisy
的なワインがお好きな方なら、まず問題無く気に入っていただけるでしょう。それに、モロのビオのはずですが、ほぼ不安定な要素が見当たらないんですね。
まあ、これから出てこないとも限りませんが、安くて、冷たくて、美しくてピュアです。これから、彼のワインは、
「氷のシリル!」
と名付けよう・・・♪飲んでみてくださいね!シリルのワインは全部お薦め!
VDT “GROLLE NOIRE” (2005)
平均樹齢65年にも達するグロロー・ノワール100%。ワイン名の「グロル」地元の古いフランス語で「カラス」を意味しグロロー・ノワールの色調が似ている事からこの名が付けられました。グロローはロゼワインで無ければアンジュのアペラシオンを取得することができませんが、シリル・ル・モワン氏はこの品種の濃密でスパイシーな風味をいかすため赤ワインとしてリリースしています。収穫量は36hl/haで全て手摘みにて収穫。マセラシオンの間に足や手で優しくマッサージするようにピジャージュを行い、あくまで自然な果実の旨みを引きだします。その後225Lの6年樽にて熟成され瓶詰めされます。 グラスに注ぐと黒に近い紫の色調で、香りにもぐっと重い凝縮したニュアンスを感じます。スパイスのような香ばしい風味と花のエキスを凝縮させたフローラルな風味があり、フレッシュさと完熟したブドウの旨みの両方がバランス良く楽しめます。余計な飾り付けの無いピュアなエキス分が楽しめる実直なシリル氏そのものの味わいです。
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| ●N.V.(2005)le Bois du Gland Vin de Table |
| ル・ボワ・デュ・グラン |

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【おっと〜】
こちらは、エージェントさんの言葉を鵜呑みにするならば、たった60本だけ日本に入った希少なレ・ボワ・デュ・グラン・・・ミズナラの森です。なんだか、動物の森みたいな感じなんでしょうね。
こちらも、実に冷たい、紫の氷の果実味が行けてます。カベルネ・ソーヴィニヨンということで、現状はやや軽めです・・・。ん?カベルネって重いんじゃないの?という声が聞こえてきますが・・・
まあ、要は、捕らえ方の問題ですので、重かろうが軽かろうが、その方の捕らえ方がどうなのか、ということです。学校では1+1=2と教えられますし、1+2=3とも教えられます。でも1+2=3が本当に正しいのかどうかは判りません。いや、一般的にはそれで良いのかもしれませんが、10進法がいつでも適用されるわけじゃ有りません。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、(特に若いうちは)結構軽めに感じます。メルロの方が重いですし、フランもしかりです。粘土が嫌いで砂地が好きなカベソーですから、noisyはその辺の要素を捉えて、そのように感じているのでしょう。正しいのかどうかなど判りませんが、あくまで「noisy
の場合」のお話しで、コラムは noisy が書いていますから、その下地となるべき部分を説明しています。良い子の皆さんは
noisy の煙に巻かれること無く、正しい道を歩んでください。
一体何を書いているのか!我ながら呆れ果ててしまいますが、まだ、やや閉じ加減ではありますが、紫の超小粒の果実や小さな花弁がピュアに迫ってくるル・ボワ・デュ・グランです。たった0.1ヘクタールから、ブルゴーニュの超一流のグラン・クリュが、ようやっと達成できるかどうかという22ヘクトリットル/ヘクタールという反収です。凄い!ボルドー1級でも、おそらくこの3倍近くはやってますよね。
本当の飲み時はかなり先のこと、おそらく5年以上掛かると思います。しかし、現状でも美味しく戴けますので、飲んでみてください。新たなスターが誕生したような気がします!
VDT “LE BOIS DU GLAND” 2005
南向きの丘の上部に位置する僅か0.1haの畑から収穫されるカベルネ・ソーヴィニヨン100%のキュヴェ。粘土質が少なく砂の多い土壌のため水捌けが良いのが特徴です。樹齢は30年ほどですが、完熟を待って収穫するため場合によっては2回にわけての収穫を行います。その結果22hl/haという高い凝縮度を誇るブドウが得られます。その完熟したブドウを房丸ごとステンレスタンクに入れて発酵させ、足及び手で優しく丁寧にピジャージュします。熟成は225Lの6年樽を使用し12ヶ月ほど。その間澱引きなどは行わずに静かにワインが育つのを待ちます。
味わいは、熟れたカシスやワイルドベリーの風味があり、厚みのある骨格と隙のない繊細なタンニンが印象的です。力強さをしっかりと感じる一方で、柔らかなタッチの口当たりと余韻に広がる鮮やかな果実味が心地よいバランスの良い味わいです。「ル・ボワ・デュ・グラン」は畑の傍らに位置する「ミズナラの森」に由来します。
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| ●N.V.(2005)la Gravelle Vin de Table |
| ラ・グラヴェーユ |

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【デイリーにはちょいと高めだがこれが凄い!一押しです。】
どれも素晴らしいんですが、
「今飲むならば何がトップ?」
という質問には、
「価格でグロール・ノワール、ポテンシャルと飲み時でラ・グレヴェーユ」
と、お答えしましょう。
エージェントさんはグラヴェルと言っていますが、グラヴェーユの方が近いような気がします。でもなあ、ベイシュヴェルとも言うしなぁ・・・とは言いながら、まあ天邪鬼ですから、気にしないで下さい。
で、このカベルネ・フランのラ・グラヴェーユが凄い!凄い凝縮感!そいつが氷に閉じ込められていて、少しずつ溶け出すように、エレガントなニュアンスが漏れてくるんです。並みのシノンやブルグイユが、いかに野暮ったいかを感じさせてくれちゃいました。濃いだけじゃない。深いし品があるんです。(しな・・ではありません)
それでいて、物凄くドライなんですね。基本がドライで、果実の集合体が旨みを感じさせる・・・みたいな構成になっています。収束にはお決まりのビターが、エレガンステンコ盛り、ビター感をほんのちょびっとだけ漂わす、という感じです。ね、旨そうでしょう??
ピュアですよ〜、美しいですよ!惚れちゃいますよ!是非是非、飲んでみてください。
「2,000以上のワインは買わないって決めたんだ!」
などと悲しいことは言わず、
「これは良さそうだ!」
と思ったが吉日、トライすることで新たな出会いと明日への活力が生まれてきます・・・ん?noisy さんって、今回かなり適当に書いてない?って??・・・う、ドキッ!・・天邪鬼ですから・・はい。超お薦めです!
VDT “LA GRAVELLE” 2005
オリヴィエ・クザン氏から借りている平均樹齢50年の畑のカベルネ・フラン100%。「ラ・グラヴェル」はこの畑の区画名。収穫は全て手摘みで行い、その収穫量はなんと!13hl/haという少なさ。このどこまでも凝縮したブドウを房ごとステンレスタンクに入れて発酵させ、足や手で優しくマッサージするようにピジャージュします。その後400Lの5年樽にて熟成され瓶詰めされます。
味わいは、カベルネ・フランの特徴と言われるピーマンなどの青臭さは無く、むしろ煮詰めたフルーツのような甘酸っぱい香味が楽しめます。カベルネ・フランらしい骨格と厚みを備えながら、シルキーでしなやかな舌触りがあり今までにないカベルネ・フランの魅力が楽しめます。 |
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| ●2004Anjou Blanc les Gains de Maligne |
| アンジュー・ブラン レ・ガン・ド・マリーニュ |

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【素晴らしい!】
良いですね・・。ソフトにはなったが、やたら世俗化してしまったような気にさせられるクロ・ド・ラ・クーレ・ド・セランよりも、氷とクリスタルの刃を持ったこのレ・ガン・ド・マリーニュがお気に入りです。
まあ、そうは言っても少し若いです。あと3〜6カ月休ませると見違えるように成長するでしょう。ほんの僅かな貴腐のニュアンスと柑橘系フルーツ、その果皮、ボリュームはしっかり有るが切れ味鋭く、本物のフルーツを感じさせるような後口のビターが素晴らしいです。
で、クリスタルのヤイバのごときミネラル感が半端無いです。ヤイバを抜かれちゃったワインって結構有りますが、造り手の意思とか思想をワインが受け取ってそうなっちゃうのでしょう。まだまだ、お若い(はず)のモワンさんの、決して折れることの無い想いが詰まっているような、気がするんです。クーレ・ド・セランは美味しいけど、昔のガチガチのワインが好きだったな・・・。ワイナートさんはようやく美味しくなった、とか言っていますが、noisy
には
「ひよった」
としか思えません。(まあ、好みと感覚の問題です)
今でも美味しく飲んでいただけると思います。なんでクーレ・ド・セランの話になったか・・というと、飲んでいて思い出したからなんですよ。そのくらいのポテンシャルを受け取りました。お薦めします!
ANJOU BLANC “LES GAINS DE MALIGNE” 2004
シュナンブラン100%。穏やかな南向きの斜面に位置する区画で平均樹齢が45年と非常に高いのが特徴。収穫は全て手摘みで行われ、ブドウの熟度に応じて2度にわけて収穫することもあります。収穫量は僅か27hl/haで、潜在アルコール度13.8%を誇るまさに完熟したブドウから造られます。圧搾後、澱下げを行わず木樽で発酵させるため非常に旨みの強い味わいに仕上がります。その後400Lの3年樽にて熟成をさせ12ヶ月ほどでボトリングされます。 味わいは、白桃や柑橘系の熟した果実の旨みがぐっと詰まっており、アンジュのシュナンブランらしい、爽快感もあります。ボリュームはしっかりとしていますが、残糖感もなくクリアでふくよかな果実味が楽しめます。 |
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| シリル・ル・モワン氏 |
古木の根元から生えた新枝をいかすルセパージュを採用 |
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| 農薬を使用する畑(左)とシリル・ル・モワン氏のふかふかの畑(右) |
カーヴと住まいはこの地区のシャトーの一部を間借り |
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| 剪定ばさみとシリル・ル・モワン氏 |
木製圧搾機、使用する際には徹底的に洗浄される |
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